松林桂月
葡萄図
Matsubayashi Keigetsu
grapevine
掛軸 絹本 139,3cm×43cm(総丈208cm×57cm) 共箱 二重箱入
作品の状態について
画面、表装ともに良い状態です。
戦後描いた「春宵花影」は桂月の描く花鳥画における到達点と言えます。
技法的に本図は「春宵花影」のヴァリエーションと言える作品です。
桂月の晩年に描かれた優品です。
幾條翆蔓長龍鬚箇々圓為顆々珠
早有張騫槎貫月葡萄玉液是醍醐
桂月山人篤并題
〈読み〉
幾條の翠蔓 龍鬚を長くす、箇々は円(まる)く 顆々の珠を為(な)す。
早くも張騫槎の月を貫くこと有り、葡萄の玉液 是れ醍醐なり。
桂月山人篤并(あわ)せて題す。
〈大意〉
いくつかの枝から緑色のつるが龍のひげのように伸び、一つ一つの実は円い形をしていて、一粒一粒が立派で美しい。
漢の張騫が槎に乗って黄河を遡りその源流をつきとめ、天の川に上って牽牛と織女に会ったという乗槎説話のように、葡萄はすでに月(天)に届きそうなほど大きく成長している。その甘味な果汁から作る酒は旨い。
〈語註〉
◯翠蔓=緑のつるくさ。
◯珠=まるい真珠。美しいもののたとえに使うことがある。
◯張騫= ?-前114 中国・前漢の政治家。武帝の命で大月氏に(=中央アジアの民族)へ使いに行き13年後に戻り、西域に関する情報をもたらした。
◯玉液=甘美な液体。
〈解説〉
葡萄は多くの実をつけることから、縁起がよいとされてきた画題です。葡萄の瑞々しい表情を写した作品。桂月は墨の濃淡で描く没骨法によって葡萄の葉と実とを描いています。賛は自身の詩で、『櫻雲洞詩鈔』に「題葡萄画」と題して収録されています。落款印には白文方印「篤印」と朱文方印「桂月山人」が捺されています。(Y)
作家について
松林桂月(1876〜1963)は、山口県に生まれた日本画家。野口幽谷に画を学んだ。
南宗画の正統を継ぐ作家として明治時代後期の日本南画界で活躍した。
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